
子供のころ、「TVゲーム」という遊びを知り一瞬でのめり込んですぐに「ゲームは1日1時間」と親に言われ、それがゲームをするうえでのルールでした。
そんな「あの頃」からかなりの歳月が経ち、今や行政が「ゲームは平日に1時間。スマホ使用も同じく!」といったルールを作ろうとする時代になりました。
既に世間では議論になりメディアでもかなり取り上げられている様です。まだ確定ではないルールですが、「平日60分ルール」には反対です。
ルールで縛るのは簡単だけども・・・
どうして反対かを書きましょう。この条例案はゲーム依存、ネット依存のこどもが増加することを懸念してあがった案だと思います。
今やスマホでクオリティの高いゲームが手軽に遊べる時代なので、こうした依存は確実に社会問題にはなることでしょう。
ただ、だからといって行政のルールなどで縛る物でもないと思うんですよね。ルールで縛るのは簡単ですが、ゲーム依存にならない様な環境を整えるための取り組みの方が大事だと思います。

「ルールで縛って改善した方が良い事ってもっと色々あるんじゃあ・・・」というのが正直な感想です。
県「ゲーム規制します!」
こども「おっさん誰だよ!」
国や都道府県よりはるかに小さな単位の社会である家庭でも昔から「ゲームは1日1時間」なんて言われたりしますが、これはよく知った家族に言われるからこそ子供ながらに「もっとやりたいけど、ゲームのしすぎはダメだってお母さんが言うし・・・」と渋々でも受け入れていると思うんですよね。
小さいころは親の言う事が世界のルールみたいな所があると思います。小学生くらいで親に対して
「俺を育ててくれている親マジ尊敬だわ。リスペクト!」
みたいには思わないかもしれませんが心のどこかで無意識にでもリスペクトの意識があるからこそ、多少腑に落ちないルールでも守れていたと思うんですよね。
それがどこの誰かも分からないオジサンに勝手に決められたよく解らないルールなら誰も守らないんじゃあ・・・といった感じです。結局ルールを制定したとて、1時間以上プレイしてたり休日にプレイしていてもバレないでしょうし、この条例を作ること自体が「時間と経費の無駄かな」と思います。
というか、休日はゲームやっちゃいけないんでしょうか。ゲームで遊ぶのは趣味で、趣味は「余暇を楽しむためのもの」なのではないでしょうか。

それよりも県をあげて「eスポーツが普及するように活動しながら適度なプレイを推奨していく」みたいな事をした方がいいんじゃないかと感じます。
サッカーとか野球の練習に熱中して勉強がおろそかになっていたとしても「サッカー依存」とは言わないですよね。
でもこれも結局は同じ事だと思うわけです。そして、こうした市民権を得ているものだと勉強などが両立できるようなサポート体制もあると思うのですが、ゲームも同じような感じにならないですかね。
未来のeスポーツ選手を育成、支援する制度とか。その方が時代の波に乗って県を盛り上げる事に繋がる気がします。
そもそも1時間では終われない
ファミコンくらいの時代のゲームはスタートから全クリまでのボリュームが今よりかなり少な目だった記憶です。
シンプルに容量の問題でそうなってましたが、トータルのボリュームが少な目という事は
「1ステージでクリアまでに掛ける時間が短い」
という事に繋がってたように思います。
それによって「ここをクリアしたら大体1時間くらい経つからセーブして(パスワードをメモして)やめる」という事が可能でした。

しかし現代のゲームはRPGとかじゃなくても全てクリアするのにかなり時間が掛かりますよね。そのうえオートセーブという非常に便利な、しかし
「あれ?セーブされてるっけ!?」とどこでセーブされたか分からなくなり
「次セーブされたのを確認したらやめる」という感じでやめるタイミングを見失いがちじゃないですか?
「いや、オートセーブ中にクルクル回るアイコンが画面の右上とか右下に出てるだろうからちゃんと見てろよ」
って話ですが、ああいったアイコンも、違和感なく表示されて消えて行くので結構見失うんですよね・・・。長時間プレイするには良い環境なのですが、60分でやめにくい環境になったなぁと感じます。
60分というのは、キリが良い数字なだけだと思うのでしっかりと決めた時間でやめられさえすれば区切りは人によって2時間でも3時間でも良いと思います。
ここで大事なのは子供に時間管理するチカラを芽生えさせること。まぁ僕はきづいたら4時間くらい遊んでたりしつつも「あれ?まだ1時間半くらいしか経ってないと思った」みたいなダメダメな感じなのですが。
没頭することは悪い事じゃないかも
これがゲームじゃなくてピース数の多いパズルやレゴブロックやプラレール、あとは読書だったりすると長時間没頭していると
「この子は天才かも!」となるのが不思議です。
ゲームも自由度の高いものもあって、それを色々自分なりの遊び方で楽しんでいたら同じなんじゃないかと思います。
ゲームという与えられたものであっても「それをどう使って遊びをクリエイトするか」という行動が出来ていたらアナログでもデジタルでもこどもにいい影響を与えるかもって思います。
5Gやeスポーツがこれからもっと普及していくであろう事を考えるとルールで縛ってそうしたデジタルなモノに触れる時間を必要以上に奪うのは時代に逆行している感じがありますし、メリットとデメリットをしっかり教育していけたらゲームに熱中する子供の未来も明るいんじゃないでしょうか。
eスポーツ選手として反射神経の良さなどで好成績を残せるのは10代から20代前半の人が多いみたいですし、それくらいの時代を現役バリバリで頑張って賞金を稼いだり知名度をあげて、後にトレーナーになったりストリーマーになって稼ぐ、みたいな事も出来る時代ですよね。

その前段階として、小学生の時にゲームに熱中するのは大いにアリだと思います。