
自分で考えた必殺技や二つ名、架空の敵などがあなたにはありますか?
子供の頃、頑張れば波動拳が撃てるとか空を飛べるようになるとか考えたりしたこと、ありませんか?
大人の階段を上りながらも心のどこかでソレに抗い、まだ見ぬ虚構を求めたりする思想、行動をいつからか「中二病」と呼ぶようになりました。
世間ではこの疾患(ホントの病気じゃないけれど)を面白おかしく扱う事が多いです。
ただ、中二病を極めて職業に出来てしまう人もいます。中二病の力で辛い局面を乗り越える事だって可能です。
中二病とは
そもそも中二病って何か。という話ですが、Wikipediaによると
「中学2年生頃の思春期に見られる、背伸びしがちな言動を自虐する語。
Wikipedia「中二病」のページより抜粋
転じて、思春期にありがちな自己愛に満ちた 空想や嗜好などを揶揄したネットスラング。
(中略)
思春期の少年が行いがちな自己愛に満ちた空想や嗜好などに対する蔑称、
特に創作物の評価において「身の丈に合わない壮大すぎる設定や 仰々しすぎる世界観を持った作品」、ひいては「非現実的な特別な世界観や設定そのもの」を揶揄・否定するネットスラングとして定着した。」
とあります。よく「これは中二病だ」とされる症例には
・好きじゃないがコーヒーはブラックで飲む
・自分が前世では勇者や魔法使いなど凄い力を持った存在だったと思い込む
・タイピング時、エンターキーをカッコよく強く叩きがち
・授業中教室に暴漢が押し入って来たらどう戦うかを考える
・黒い服装を好んだりアクセサリーを沢山着けたがる
などがあります。個人的には共感するものもあるのですが、
やっぱりヤバい奴と思われても仕方ないなとも思います。

禁忌である事がカッコイイとか、ちょっと悪っぽい方がカッコイイとか、(喫煙しないけど)ジッポーのライターを持ってるのがカッコイイとか、ロンギヌスの槍とかエクスカリバーがカッコイイとか思いますもん。
でもやはり世間的には「いつまでも子供っぽい人」と思われるワケですね。
中二病の大人が日常的にやってしまうこと
そんな僕も時折「中二病(笑)」とか言われますが、断じてそんな事はありません!本当の中二患者は自分で「自分中二病なんで!」とか言わないからです。いや待てよ
これだと否定してるから中二病って事になるじゃん!
まぁ、真実なんてそんな簡単には見つからない物ですよね。故に人は、確かな「何か」を求め彷徨う・・・・
そんな感じで世の中の中二病な大人達は日々、ひょっとすると無意識に中二的行動をとっているのです。例えば
電車に乗っている時、電車と並走する忍者やサイボーグが建物の屋根を次々飛び移って行く姿を想像する。
僕は結構やってしまいます。メタルギアライジングの雷電が線路沿いの建物を走ってる姿が見えます。 自分の妄想ながらカッコイイ・・・。他には
外を歩いている時、尾行されてないか後ろを振り返ってしまう。
自分を付け狙う「組織」の手下に尾行されているんじゃないか、呑気に電話をしているうちに攻撃されるんじゃないかと周りを見回しながら電話してしまうのはあなたの想像上の敵に身構えているからこそ。

ちょっと多めのお金をATMで引き出した時とか特に思いますね。アタッシュケースに詰めてケースと自分の手首を手錠で繋ぎたくなったりします。本気でそれでお金を守ろうとしているというよりは、
だってその方がカッケーだろ?
これが一番の理由です。「粋か不粋か」みたいな。中二にはそうした江戸っ子的要素もあるのです。後、自身のやってしまう事とはちょっと違うかもしれませんが
黒ずくめの人や銀髪の人や、画数の多い漢字や普段使わない漢字を使っている人に反応してしまう。
というのがあります。
前者は見た目が完全にゲームやアニメの世界の人物を連想して気になりますし、後者は例えば「思う」を「想う」にしたり、「身体」を「躰」、「躯」と書いたり、
「漆黒」とか「薔薇」とか「刹那」とか「煌めく」とかを好んで使っている人をみると「ひょっとして・・・」
と、同類かもしれないと思い始めます。そして予想通りだった場合に
「へぇ~、君も能力(チカラ)、持ってるんだ?」
「アンタも地獄を見て来たクチか」
とか心の中で思ったり実際に言ったりします。中二病はマイノリティーな存在なので、自分に似た存在に敏感だったりします。
誰かと同じがイヤだ
そんな中二病患者は、流行りの本は読まなかったりスタバに行っても新作フラペチーノを飲まずにブラックを頼んだりします。
理由は「人と違う事する俺カッコイイ」と思うからです。「皆が読んでる本は読みたくないな」とか
「そんな一般人の飲み物などに俺は惑わされないぞ!やはり大人の男はブラックだ(苦いけど)」という思考なワケですね。

他人と違う事をしたい、という思いが強く、コレをこじらせると「協調性の無いヤツだなぁ」、「めんどくさいヤツ・・・」
と思われるようになってきます。社会生活において結構致命的です。誰かと仕事する時にこの思考だと良い結果が出せないとか、
充分有り得る事ですよね。中二病は
今の自分とは違う何かになりたい気持ち
と
このままの自分を受け入れて欲しいと願う気持ち
が同時に存在している、自己否定と自己肯定の解決されない矛盾が生み出しています。(参考:アニメ「異能バトルは日常系 のなかで」)
「なんだか中二病ってやっぱりダメなんじゃあ・・・」と思うかもしれませんが、この能力が人生にプラスの影響をもたらすこともあるのです。
中二病ヲ極メシ者
本当の病気じゃないからこそ、ここまでで書いた様な症状の人を嘲笑う人がいるのかもしれません。が、しかし、
こうした強い想像力(妄想力)や趣味を極めて、人々に感動を与える人もいるのです。
例えばヴィジュアル系バンド。アニメやゲームの世界の様な髪型、金髪、銀髪はもちろん、赤、緑、紫と様々な髪色のバンドマン。
黒を基調とした退廃的な雰囲気の衣装・・・作りこまれた世界観と歌詞での表現・・・

これって、元をたどれば中二病的思考回路や趣味から来てると思うんですよね。で、結構音楽業界で肩身が狭い事も多々あって「ヴィジュアル系かぁ~」とか見た目で判断されてしまったりもします。それでも彼らは「否定的な意見もあるけど、これが俺たちだし、 そんな事言ってる奴らも振り向かせてみせるよ」みたいな事を思ってる方々もいらっしゃいます。これも
何か大きなチカラと闘っている感じで中二っぽいですよね。
アーティストのGACKTさんも以前、革製のパンツを試着して確認するポイントが「踵落としが出来るかどうか」だと言っていたり、「最近ハマっていることは?」という質問に
「世の中の掃除」
と言っていたり・・・これも僕的には中二だと思うんですよね。
彼はかつて
「家のどこで侵入者と出くわしても戦えるように家の色々な場所に武器を隠してある」
と言っていた気がします。・・・
ゴメンナサイ、もしかしたら僕の心の中のGACKTさんが言ってた事をいつからか真実と思いこんだだけかもしれません。
だってそんな大人ヤバ過ぎるだろう!?
でも、確かに言ってた・・・まぁつまり、最後のがもし気のせいだったとしてもやはり中二病って事です。
そしてそれを極めると仕事になり、マネタイズできるという事ですね。そりゃあマレーシアに豪邸も建ちます。
そこまでの中二パワーを持つ人間は、中二病ピラミッドの中でも頂点に達した3%くらいの人だけかもしれません。

しかし、そこまで協力な闇の波動を持っていなくとも、日常生活で武器になります。
中二病の能力で社会と闘う
例えば、会社で嫌な上司がいたとします。理不尽に怒ってきたり、理不尽な処罰が下るとしましょう。普通の人は
「アイツうざいなぁ~」とか「この会社マジブラックだわ!辞めたい!」となる事でしょう。ホントに「この会社に未来はないな」とか感じたら辞めてしまっても良いと思います。
ただまずこうした状況になった時の対処だけで考えた場合、中二病のチカラを上手く駆使してこの「会社」や「上司」を「組織」や「悪の手先」的な存在に思えれば
「それが貴様ら『委員会』のやり方か!」
と自分の作った世界の事として見れるのです。設定は色々あると思います。
「ホワイトハウス(上司たち)はどう動くか・・・」
とか
「大統領(社長)命令かぁ!クソォーーーー!!あと一歩だった!!」
とか、自分のテンションを上げられるものにするワケです。
通勤時の満員電車や人混みも
「呑気な奴らだなぁ。この呑気に過ごせる平和な日常も、俺が世界を救ったから在るだなんて誰も気づちゃいない・・・
フッ、まぁいいさ。俺みたいな裏社会の人間には関わらない方がいい・・・」
とか心の中で呟けば(絶対口に出して言っちゃダメです)
ほんの少し、楽しくなるんじゃないでしょうか。

能力を上手く使えばこうしてAR(拡張現実)的な要素を重ねて世界を見れるようになります。
ほとんどの中二病患者の能力では他人を感動させたり世界を救う事は出来ないかもしれませんが、自分の人生を3%くらい変える事は出来ると思います。そして「これは俺の本来の実力の3%程度だ。いいか?俺が本気を出せば大変な事になるぞ?」
とか思えば、少し楽になれると思います。
まとめ
と、ここまで書きましたが、
ほぼほぼ僕の自己紹介みたいになっただけかもしれません!
まとめると
・思春期の頃ならオリジナルの設定や思い込みもギリギリ有りだが大人だと注意が必要
・中二病は極めれば職業になる人もいる
・極めなくても人生を彩り、日々の助けになることもある
という事ですね。
「自分は普通の人間だからそうは思えないよ」という生まれながらの中二(ナチュラルボーン・ミドルセカンド)じゃない人も
強く願えばきっとなれます。オススメはしませんが。
ちょっと日々がつまらないなぁー、辛いなぁーという方は是非、覚醒めてみて下さい!